違う、あの時ボクは逃げたんだ。そう、全ては作りモノだったんだ。そして恋の行方(偽物)

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ユキからの電話。
　
ユキ(27♀)
身長150cmのチビ。
大阪の高級料亭に勤務。
エロトークはするくせに
ヤケにガードが堅い。
　
　
ユ『今何してるん？助けて・・・。』
　
仕事帰りに男に追われたらしい。
いわゆる変質者。
　
ユキの前に立って男のモノを出してきて
ユキの体にも触ってきたらしい。
　
幸い、マンションが近くだったから
直ぐに逃げれたらしいけど
泣きじゃくった声は収まっていなかった。
　
どんな声をかけてやればイイのか。
安心させてやれない。
　
自分の中に小さな苛立ちを覚えた。
　
同時に。
見えない心のどこかには"面倒臭さ"もあった。
　
　
そんな時。
ふと、去年の出来事を思い出した。
　
http://diary.note.ne.jp/d/34156/20030929.html
　
　
＊　＊　＊
あの時。
"さきんこの為に"
なんて思ってたけど
そんなイイもんじゃなかったかも。
　
もしかしたら心の何処かでは
　
巻き壊れたくない。
なんて思ってかもしれない。
　
面倒臭い。
そんな風に思ってたかも知れない。
　
　
あぁ…。
　
きっとそうだ。
　
あの時だって　
さきんこの話を聞いてやらずに
"オノさんがいるなら"なんて言い訳して　
その場から逃げ出したんだ。
　　
それを。
そんな、本当の自分を隠して
悲劇のヒロインを演じて
皆から励ましのメッセージを貰って
同情をかうことで自己満足してたんさ。
　
　
　
ココでは、純粋にさきんこを想う日記を綴りながら
その裏側では、そんなことコレっぽっちも思っちゃいない。
　
デートの時。
隣りに居るさきんこを見ながら
好きだという想いを前面に出してるその裏側では
ベッドに押し倒して、服を引き裂いて
さきんこの出す喘ぎ声を想像しながら
それを夢見て、笑顔を振り撒いてたんだ。
　
　
　
"I LOVE YOU"なんて言葉
ベッドに入りゃぁ
手垢がつくまで囁いてやるさ。
　
　
　
　
―今日イチ―
昨日 君が自分から下ろした
スカートのファスナー
およそ期待した通りのあれが
僕を締めつけた
大切にしなきゃならないものが
この世にはいっぱいあるという
でもそれが君じゃないこと
今日 僕は気付いてしまった

Mr.Children
~ファスナー~