アナタは
 
思わぬ"事実"を目の当りにした時
大切な相手を信じ抜く事が出来ますか?
 
傷つく事が分かっていても
"真実"を知る事が出来ますか?
 
"真実"が無くとも
心の底から"信じる"事が出来ますか?
 
 
 
かの名俳優、故・松田優作は
主演作"探偵物語"で
こんな言葉を残しました。
 
『それが"事実"でも"真実"とは限らないんじゃないのかな?』
 
 
 
* * *
『ゆうと、きしぃ 何かあるねん。
 "世の中で一番おっきいおっきい愛をちょうだい"
 とかメールしてたん』
 
エリコからのメール。
 
エリコ(20♀)
ゆうの彼女。
オリのバイト先の女の子。
 
ゆう(21♂)
エリコの彼氏。
同じくバイト先の後輩。
  
きしぃ(22♀)
今春、就職内定の末、上京が決まり
去年の12月から3月まで
短期バイトとして働いている、女子大生。
 
 
エリコ ゆうの携帯を見ちゃったらしい。
そしたら きしぃ とのメールのやり取りが残ってて。
しかも発信履歴にも きしぃ の番号があって
その時間が、エリコと"おやすみメール"した後だったんだって。
 
 
怪しすぎ。
 
だよな。
 
 
ゆうは、以前からいろいろと きしぃ に相談してたらしいんだけど。
(まぁ、二人は相談し合える仲って事)
その事はエリコも知ってたんさ。
 
けどね。
 
↑のメールの内容は"冗談やノリ"にしてもチト度が過ぎるかな。
エリコが不安になって当然。
 

で。
エリコ、勇気振り絞って、きしぃ に電話したんだけど。
 
え?電話?してないよー
メールなんかしてないよー
どうしたん?何でそんなん聞くん?
 
てな感じ。
エリコがどんなに聞いても
"知らぬ存ぜぬ"を押し通して。
 
エリコも きしぃ のこと慕ってるから
きしぃ にそこまで否定されると
"私が間違ってたのかな?"
"疑い過ぎても きしぃ に悪いよな"
って思い出してきて。
 
けど…ゆうの携帯には
メールと発信履歴の"事実"があるワケさ。
 
 
 
メールしてないワケがない
電話してないワケがない
 
してるんだよ
 
何で隠すの?
 
不安
  
私の知らないところで何が起きてるの?
 
私はただ、本当の事を
 
"真実"を知りたいだけなのに

 
 
 
エリコは、ゆうが きしぃ に相談してる事知ってるワケだし
ゆうも きしぃ に相談受けてもらってるって
エリコに言ってるんさ。
  
そのくせ、きしぃ は電話もメールもしてないって。
"したことない"って。
 
 
 
何で嘘付くの?
 
貴女のことを疑ってるんじゃない
 
私はただ"真実"が知りたいだけ

 
 
 
結局 きしぃ は最後まで"してない"の一点張りだったらしい。
  
でで。
『きしぃ と3人で話したい』
ってゆうにメール送ったら
ゆうがそれに対して怒ったらしくて。
 
 
エリコからのメール。
 
エ『結局"何もない"って事で終わってもたぁ…
  やっぱり好きやから
  信用するしかないんやね
  何か馬鹿みたい
  一日馬鹿みたい
  疑うのに疲れた
  何かフ抜けた
  もうイイや』
 
 
 
* * *
終わった?
 
終わってねぇよ。
 
エリコの中のウヤモヤは拭い切れてない。
  
"真実の見えない事実"と共に
 
不安を抱えつつ信じるしかできない。
 
否。
 
人は"真実"が見えないからこそ
 
その不安から逃れる為に"信じる"のか。
 
もし、そうであるのなら
 
信じるという言葉は
 
なんと残酷な言葉だろうか。
 
 
 
 
*弓月様*
リンクさせて頂きます。
今まで、いろんな人の"それでも好き"を見てきました。
(日記からも実際にも。オリ自身もそうですが。)
頭では"疲れた 楽しくない 辛い"と分かっていても
心にはソレが伝わらない。
悩み、苦しみ、それでも答えが出ない。
 
―悲しくて、悲しくて
 それでも怒りは出てこず
 
この想いもまた
"それでも好き"
の表れなのかな
何てことを思いました。
 
 
 
 
 

―今日イチ―
だけど 信じてる 信じてる
君を信じてる
2人の日々が大丈夫だと
背中を押す
 
槙原敬之
~SPY~

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