たくさんの思い出と共に、アナタに幸せになって欲しい。そして恋の行方(夕暮れ)

今日からさきんこは、オノさんと九州に旅行。
　
　
来春には東京行っちゃうから、
それまでに何か思い出をつくろうって。　
車で一週間くらいかけてのんびり旅行だって。
　
　
　
＊　＊　＊
　
16：00
ベランダに出て一服。
風が冷たい。
西の空では、寂しそうに夕日が沈みかけてた。　
　
タバコを吸いきり、冷えた体を温める為、シャワーを浴びる事にした。
　
　
18：30
何となく、外に出てみたくなった。
当ても無く、散歩。
夕日が完全に落ちて寒くなっていた。
　
"今ごろ、さきんこは九州着いてるかな"
そんな事思いながら、コンビニで缶コーヒー買って、公園で一服。
　
公園には、二人の先客が居た。
　
オリの座ってるベンチから、10m位離れた砂場でチワワが走り回ってる。
それをニコニコしながら、砂場の淵に腰掛けて微笑んでいる、女の子。
首輪をしてたから、きっと彼女のペットなんだろう。
金色に近い茶髪をしたロングヘアー。
赤いコートがヤケに大きかった。
　
もう一人は、しがないサラリーマン風の中年。
中華まん食べながら、携帯で電話してた。
離れてたから会話は聞こえなかったけど。
険しい顔してたし、仕事の話かな。
　
　
18：57
さきんこにメールを送ってみた。
　
オ『九州はどうですか？楽しんでますか？』
さ『今向かってるところ^^
　　私は高速が良かったんやけど、
　　オノさんは、下道で楽しみたいらしい^^;
　　今から有名なラーメン屋さんに行くところ。』
オ『下道の方がエエやん^^
　　まったり色んなところ見れるし。
　　楽しんできてな(´ー｀)』
　
　
19：15
帰宅。
　
　
＊　＊　＊
　　
さきんこはこの5日間で、たくさんの思い出を作ってくる。
　
二人の邪魔しないように。
少しだけ…我慢するか。
　
年末はオリも忙しいし。
　
　
　
―今日イチ―
夕暮れが僕のドアをノックする頃に
あなたを「ギュッ」と抱きたくなってる
　
THE BLUE HEARTS
~夕暮れ~